5、祠(ほこら)

通された客間から中庭を一望すると小さな祠がある。
何でこんな場所に祠が?と思い聞けば、四代目大崎庄右ェ門が漆の道祖神なるものぞ!とある日突然持ってきた石仏二体らしいのだがこれがまた実にいい。風情といい侘びた雰囲気といい大崎庄右ェ門の雰囲気に非常にマッチしているのである。

が、「風流だ!!」とご満悦の主人とは裏腹に女将の浮かない様子。聞けば、仏様のお世話をする時間がないのだからお寺さんに預かってもらった方がいいと引かない。世話をする者と見る者の違いだろう。

出来ればこのまま鎮座させておいて欲しいのだが女将の負担を考えるとそうとばかりは言ってはいられない。
さてこの上品な石仏様の運命は如何に。